中元すず香さんが好きです

それは単に私の問題です

三くだり半

 

ずいぶんとお下品なシャクリ上げができるようになりました。またしても天女が娑婆っ気を出して俗人の真似をしてるというか、実際にはもう天女ではなく、ほとんど隣のお母さんになったすず香先輩ですけど、これはいよいよすず香さんがメタルに、ひいてはBABYMETALそのものに牙を剥き始めた姿だと解釈すべきでしょう。

本人にその自覚があるかどうかは不明ですし、たぶんそんなものはないと思いますが、本人がどう思ってようが、チカラがあるから結果的にそうなってしまう。ポテンシャルが勝手に膨張して突っ込んでいく。中元すず香は、あなたがたのその硬直した凡庸なサウンドプロダクションに正面からケンカ売ってます。「もうあたしにはそんなものはいらない」のです。

歌が曲から完全に「はみ出てる」じゃないですか。

メタルという枠そのものに三くだり半を突きつけてるのに、それを制作側が必死で押し留めている図式ですね。大仰なサウンドプロダクションやギミックがなくても、ただマイク持ってステージに立てばなんとかなることが証明されてるし、ナマ声の巧みな操り方を現場で静かに鑑賞される対象になっているのに、性懲りもなく中元名人の声を加工して「サウンド」の一部にしておこうという未練がましさが疎ましいです。嗜虐的な悦びを感じているのかもしれません。

なんならBABYMETALという名前はそのまんまでいいですから、いっぺん野に放ってみませんか。もういいでしょう。

 

べつに中元すず香の「歌唱力」が優れてるって言ってるわけじゃないのね。歌唱力なんていう大雑把なくくりで言ったら、また他のプロの歌手と比較したら、中元すず香はヘタクソでしょう。テレビのカラオケバトルに出てくるちびっ子歌手にすら、手もなくひねられるに違いない。でもそんな人がBABYMETALみたいなヘンなプロジェクトに参加させられて、そのうちなんだか話がデカくなってきて、成り行きで "世界" なんてものを相手に戦わされるハメになって、もうしょうがないから無理に無理を重ねて、汗だくになってやってきた。そしてその無理の部分が、最終的に怨念みたいなエネルギーになって、歌の力に転化されて、こっちに届いた。そこに中元すず香人間性が感じられて、共感もしたわけ。人間は誰だってみんな無理を重ねて、できないこともできるフリをしたりして必死に生きてるわけだし、そういう部分を丸出しにしてる中元すず香って、人間くさくていいなと思った。よく「神懸ってる」とか「天才」とか言うが、そうじゃなくて「人間味」があるから惹かれたんじゃないのホントは。違うの? それから、素の中元すず香とSU-METALのギャップがすごいってのもよく言われるけど、おれはギャップがあると感じたことはない。SU-METALのあのイッパイいっぱいなところと、それに耐えられなくなってスコーンと抜けちゃって、素人がプロを捻じ伏せるみたいな説得力を発揮するところは、中元すず香そのものだろう。

 

"人間" 中元すず香の姿を私たちの目から隠しているのは誰なんでしょう

まさか中元さんあなたですか